東京塾の3年生槙組が、教室講義の一環として、12月19日(土)、隅田川に程近い両国と木場を訪ねました。江戸の文化を保存する「江戸東京博物館」と「日本住宅・木材技術センター」試験研究所を見学し、課外授業のレポートとしてまとめています。参加者のレポートの一部分をご紹介します。

槙組集合。いつもとはちょっと違う雰囲気で
課外授業がスタート

江戸城下の街並の模型
江戸時代の工法で作られた実物大家屋

木材技術センターの概要を聞く

木材に含まれる微量な物質分析の方法を見学

巨大な銘木の展示

ありとあらゆる世界の材木
塾生のレポートから
「子供達の関心を活かすような伝統工法の和室をつくりたい」
東京塾 槇組(3年生)中野 祐介 (株)横山建設
午前中に見学した江戸東京博物館で感じた事は、中の展示場にあった、茶の間です。昔ながらのしっくい壁、化粧柱等々、参考になりました。一番印象的だったのは、社会科見学に来ていた子供達が、昔ながらの畳の部屋に関心を示していた事です。やはり、今の時代は和室が少ないのかなぁとも思いました。子供達の関心を活かせるような家づくり、伝統工法の和室のある家の担い手になりたいです。
午後の木材技術センターは、さまざまな実験や生の大木が見れて、かなり勉強になりました。自分の知らない材木やら木皮が綺麗な材木やら、初めて見る物ばっかりだったので楽しかったです。今回の授業の事を忘れずに、いろいろな事に生かしていきたいです。
「前回来た時とは見る所も感じる所も全く違う」
志賀 圭介 東京塾 槇組(3年生) 大新興業(株)
江戸東京博物館に行った事があったが、中の様子は忘れていました。課外授業の時は、中に入ってすぐにいろいろな記憶が戻ってきました。しかし、前回来た時とは、見る所や感じる所とかが全く違うと自分で感じました。まず、入ってすぐの橋の柱に目がいきました。前回来た時は素通りしてしまう所に止まってゆっくり見る事ができ、とても有意義な時を過せました。
午後に行った材木センターでの大木には、驚かされました。あんなに大きい材木を見たのは初めてで、とても興味深く見る事ができました。また建物内にもさまざまな木の種類が使われていて、たくさんの木の木目や色を楽しむことができて良かったです。
「家を造る側が木材や構造の知識を持つことの大切さを再認識」
大熊 信耶 東京塾 槇組(3年生) (株)アンザイ
今回の課外授業に参加して、江戸東京博物館では、江戸時代から昭和までの日本のうつりかわりや、江戸時代の武家屋敷の模型など、歴史に興味がある自分にとってはとても楽しく見学が出来たと思います。
木材技術センターでは、自分があつかった事の無い木材や見た事のない木材を見ることができてすごく勉強になったと思います。壁の耐久試験場を見学した時に、使用する構造や使う木材によって良い点もあれば欠点もあるという事を改めて認識させられました。
やはり造る側の人間が木材の知識や構造の知識を持っていなければ良い住宅を造る事が出来ないだろうと思いました。
「江戸時代の大きな建物が全て人の手と力で作られたことに驚きます」
中島 亜希 東京塾 槇組(3年生) (有)深澤工務店
私は江戸東京博物館には、中学生の頃に行った事があるので、なんとなくどういうものかわかっていると思っていました。中学生の頃は江戸の文化について勉強しましたが、昨日行った時は昔の建物の作りについて改めて勉強出来ました。江戸時代ということもあって、建物の柱・梁・桁は化粧表し、丸太を使ったり、大きな材料を使用していました。建物の大きさも今では想像つかない程大きく、レッカーも機械もない時代に全て手でやったとは驚きでした。
材木技術センターでは、木材に薬品を浸透させる実験や接着した木っ端に圧力をかける実験を見ました。他には何千年という樹を見たり、いろいろな材木と触れ合う事が出来て、いい経験ができたと思います。
大工育成塾では、教室講義で各地域の伝統工法も学びます。今回は、初めての試みとして、伝統工法への理解を深めるため、課外授業を実施しましたが、塾生にとっても、学生時代には気づくことのできなかった伝統工法の特徴を今回の見学で再認識できたと好評でした。
これからも塾生の皆さん、棟梁・講師の皆さんのご意見やご要望を反映して、各地の伝統文化や工法を学ぶ企画が検討されています。


